投資一任型ロボアドバイザーの比較記事です。
リテラシーがある人には必要のないサービスですが
- 投資未経験者
- とりあえず楽して資産運用をしたい
という方には魅力的なサービスです。
ロボアドバイザーがおすすめの人、おすすめでない人。
また、始めるとしたらどのロボアドバイザーサービスがおすすめかをまとめました。
将来のために投資の必要性は感じているが、何をしたら良いかわからない人の参考になれば幸いです。
- 主要ロボアドバイザー(投資一任型)6社の比較
- おすすめのロボアドバイザー
本記事の内容
ロボアドバイザー6社の比較
ロボアドバイザーの主要6サービスの基本情報を比較しました。
サービス名 | 運営 | 投資対象 | 最低投資額 | 自動積立 | 手数料(直接負担) | 特定口座 |
---|---|---|---|---|---|---|
WealthNavi(ウェルスナビ) | ウェルスナビ株式会社 | 海外ETF | 10万円 | 1万円~ | 0.9~1%(年率 / 税別) ※長期割により変動 | あり |
THEO(テオ) | 株式会社お金のデザイン | 海外ETF | 1万円 | 1万円~ | 0.65~1%(年率 / 税別) | あり |
楽天証券 楽ラップ | 楽天証券株式会社 | 国内投資信託 | 10万円 | 1万円~ | 0.702%(年率 / 税込) | あり |
マネックス証券 マネラップ | マネックス証券株式会社 | 低コストETF | 1,000円 | 1,000円~ | 1%未満目標(年率 / 税込) | あり |
FOLIO おまかせ投資 | 株式会社FOLIO | 海外ETF | 10万円 | なし | 1%(年率 / 税込) | あり |
ダイワファンドラップ オンライン | 大和証券株式会社 | 専用投資信託 | 1万円 | 1万円~ | 1%(年率 / 税込) | あり |
今回比較対象としたのは下記の6サービス。
- WealthNavi(ウェルスナビ)
- THEO(テオ)
- 楽天証券 楽ラップ
- マネックス証券 マネラップ(MSV LIFE)
- FOLIO おまかせ投資
- ダイワファンドラップ オンライン
投資一任型のロボアドバイザーが対象です。
投資一任型ロボアドバイザーとは?
投資運用に渡るほぼすべての工程を行うサービス
- ユーザに合わせたポートフォリオ(資産配分)の提案
- 投資商品の注文・購入
- 定期的なリバランス(資産配分の再調整)
投資一任型はアドバイス型とよく比較されます。
アドバイス型ロボアドバイザーとは?
文字通りアドバイスをするサービス。投資商品の購入や運用に合わせた調整はユーザが行う。
- ユーザに合わせたポートフォリオ(資産配分)の提案
- リバランスの提案
アドバイス型は大半のものが無料。投資一任型は手数料が発生する反面、ほぼすべての工程をサービスが行うので「手間がかからない」というメリットがあります。
投資対象
今回比較した投資一任型ロボアドバイザーの投資対象は次の通り。
- 海外ETF
- 国内投資信託
アセットクラスは多少の差はあれど、基本的には一緒で
- 国内株式
- 海外株式(米国 / 先進国 / 新興国)
- 国内債券
- 海外債券(米国 / 先進国 / 新興国)
- ハイイールド債
- 国内REIT
- 海外REIT
- コモディティ(金)
上記の中から大半または全部から、ユーザのリスク許容度に合わせた配分で分散投資を行います。
■投資対象の不透明さは経験者にはマイナス要素
公式サイト、ホワイトペーパーまたは診断結果などから、投資対象の銘柄まで記載されているのは下記の3サービスのみでした。
※私が見つけられていないだけの可能性もあり
- WealthNavi
- 楽ラップ
- ダイワファンドラップ オンライン
投資対象がわからないのはマイナス要素。
あくまでもロボアドバイザーのメインターゲットは投資未経験者という事です。
投資未経験者には、ポートフォリオもアセットクラスも意識した事のない概念でしょう。
投資の一般的な理論のひとつに「色々な国、色々な商品に分散して長期積立投資しようね。リスクが抑えられるよ。」というものがあります。
ロボアドバイザーはその王道理論に則って多くの投資対象に投資しています。
通常ここまでの分散投資を行う場合、多くの知識、それなりの手間、大量の資金が必要です。
少額資金で手軽に合理的な投資運用ができるロボアドバイザーは、投資を身近なものにしてくれるサービスです。
ロボアドバイザーをおすすめしたい人
ロボアドバイザーは基本的に投資初心者向けのサービスです。「自分で色々考えるのはめんどくさい」という方にも向いています。
- 投資未経験者
- とにかく楽をしたい人
- 投資経験はあるが挫折した人
上記層には抜群の効果を発揮します。
手軽にできるインフレリスク対策にもなります。
貯蓄を銀行預金のみで済ませている人、余剰資金で少しでも投資を行いたい人は簡単にできる運用としてロボアドバイザーはひとつの選択肢となります。
20年程度の長期にわたって、ロボアドバイザー投資を行えば元本既存するリスクはほぼないと考えて問題ありません。
もし元本割れするような事になれば、多くの知識ある投資家も頭を抱えるような世界恐慌に見舞われている状況になります。
こればっかりは必ず起こらないとも言えませんが。。
ロボアドバイザーをおすすめしない人
投資初心者とはいえ、下記のような方にはロボアドバイザーはおすすめできません。
学ぶ意欲がある人
投資について学びたい。という方はロボアドバイザーへ一任せずに自身でポートフォリオを組む事をおすすめします。
- 自分で投資信託やETFに投資した方が手数料が安い
- 自分の人生ステージに合わせたリバランスを柔軟に行える
- 楽しい
上記が理由です。
とはいえ、投資とはどのようなものか少額で経験を積むという意味ではロボアドバイザーを触ってみるというのはひとつの手です。
何に投資しているかを理解して、自分で買い付けできれば大きく手数料を下げる事も可能。
キャッシュフローを重視する人
ロボアドバイザーは資産増加を目指すサービスです。
配当を目標とするキャッシュフロー重視の投資スタイルには適しません。
高配当の株式、ETFまたは毎月配当型のソーシャルレンディングあたりが選択肢かと思います。
短期で○倍!を目指す人
ロボアドバイザーの本質は「長期分散投資」
長期にわたって積み立てる事で年利3~5%程度(手数料未考慮)を目指すようなサービスです。
「このお金を10倍に!」みたいな方はレバレッジの効くFXや信用取引を学んでください。
ロボアドバイザーおすすめ1社(+代用2社)
理想は各自が自分に合わせた投資プランに合わせてポートフォリオを考える事です。
手数料や間接負担コスト、汎用に合わせた投資理論という事を考えれば、ロボアドバイザーは最適解ではないからです。
ですが、そのステージに立つためには知識が必要です。意欲が必要なのも事実。
その点、多くの人にとっての折り合いの付け所としてベターなサービスがロボアドバイザーだと思います。
- 全貯蓄を銀行預金、タンス預金している方は生活防衛資金を残してロボアドバイザーに回すべき
- 「お金が増える」と勘違いして積立型保険に加入している情弱者も、速攻解約してロボアドバイザーに投資すべき
- 投資の必要性は理解しつつも「何をすれば良いかわからない」と行動できない方も、迷うくらいならロボアドバイザーに投資すべき
今回ロボアドバイザー6社を比較しておすすめするのは1社のみ。
WealthNavi(ウェルスナビ)です。
下記、ウェルスナビの投資対象のETFです。
- VTI(米国株)
- VEA(日欧株)
- VWO(新興国株)
- AGG(米国債券)
- TIP(物価連動債)
- GLD(金)
- IYR(不動産)
そもそも他のロボアドバイザーの半分は銘柄が明記されていません。
何に投資しているかわからない時点で「投資の選択肢」というテーブルに乗りません。
「書かれても知らない人はわからない」のはもっともですが、ユーザのお金を預かるサービスとしてはホワイトペーパーにでも記載しないと信用できません。
その点、ウェルスナビは銘柄が明記されています。
様々なコラムも掲載されています。
理論や見通しなどについて解説されているので、これから投資を始める方や、ウェルスナビで投資している人には嬉しいポイントです。
そういった面からも、ウェルスナビは他のサービスは他よりも信頼に値するサービスだと思います。
ウェルスナビは業界最大手でもあります。
※口座数:23万口座、預かり資産:1700億円 / 2019年9月時点
ちなみに私も3年近く運用しています。
投資資金がない方はTHEOやマネラップで代用もひとつの手
おすすめはウェルスナビ1社です。ウェルスナビは最低投資額が10万円からです。
もっと小さく始めたいという方は、最低投資額1万円のTHEO(テオ)や同じく1,000円のマネラップで代用するのもひとつの手です。
まとめ
- 投資一任型ロボアドバイザーの本質は「長期・積立・分散」
- これから投資を始める方にロボアドバイザーは良い投資先
- おすすめはWealthNavi(ウェルスナビ)
- より小さく始めたいという方はTHEO(テオ)やマネラップで代用するのも選択肢
「将来を考えると投資が必要」と気づいた方は、既に意義ある一歩目を踏み出そうとしています。
最適解は自身で見つける事が大切です。