格安SIM

低速モード切替機能がある格安SIM。理解して使いこなせば通信量節約。

使いこなすことができれば、データ使用量を大きく減らすことのできる「低速モード」機能。

文字通り通信速度の遅さがネックですが、その中で利用できるサービスや使いどころを理解することでデメリットの影響を小さくできます。

格安SIM会社によって低速モードの有無や、制限内容などが異なります。

  • 格安SIMの低速モードについて
  • 低速モード切替可能な格安SIM会社・プラン

格安SIMの低速モードとは?

通常、大手キャリアでも格安SIMでもプランごとに定められているデータ通信量の上限を超えて通信を行うと、通信速度が低速に制限されます。

例:ドコモの場合(FOMAハイスピード)

  • 高速時:受信時最大7.2Mbps
  • 低速時:送受信最大128kbps

格安SIMの一部では、高速・低速を任意で切り替えることができます。

サービスによって名称が「節約モード」「ターボON/OFF」「クーポンON/OFF」など色々ありますが、ここでは以下の名前で統一します。

  • 高速モード
  • 低速モード

低速モードへの切替機能を設けている格安SIMは以下のとおりです。

■低速モード切替がある格安SIM

  • 楽天モバイル
  • UQモバイル
  • OCNモバイルONE
  • mineo
  • DMMモバイル
  • IIJmio
  • イオンモバイル
  • QTモバイル
  • エキサイトモバイル
  • LinksMate

低速モード切替のメリット

高速モード時のデータ通信量の上限を超えたときに低速モードになるのはわかりますが、意図的な低速モードへの切替にどのようなメリットがあるのでしょうか?

低速モード切替を設けている格安SIMでは「低速モード時の通信はデータ容量を消費しない」という仕組みを取り入れています。

  • 月々の通信量を調整する
  • データ容量を抑えられる

もちろん、通信速度は遅いので利用シーンに合わせて切替を行う必要があります。

格安SIM会社によって低速モード時の通信速度が異なるので、何ができるかを考えて選ぶのが重要

格安SIMの低速モードの使用感考察

上記格安SIMの低速モード時の最大通信速度は以下のとおりです。

格安SIM会社プラン最大通信速度
楽天モバイルスーパーホーダイ1Mbps
組み合わせプラン200kbps
UQモバイルおしゃべりプラン
ぴったりプラン
300kbps
データ高速(+音声通話)プラン200kbps
データ無制限(+音声通話)プラン500kbps
OCNモバイルONE200kbps
mineo200kbps
DMMモバイル200kbps
IIJmio200kbps
イオンモバイル200kbps
QTモバイルタイプDのみ200kbps
エキサイトモバイル200kbps
LinksMate200kbps

楽天モバイル「スーパーホーダイ」だけ飛びぬけて最大通信速度が速く1Mbps。

続いて、UQモバイル「データ無制限(+音声通話)プラン」が500kbps、「おしゃべりプラン」「ぴったりプラン」が300kbps、他は200kbpsとなっています。

■UQモバイルのデータ無制限プラン / データ無制限+音声通話プラン

UQモバイルの「データ無制限プラン」「データ無制限+音声通話プラン」は高速モードがないプランです。月間データ通信量が無制限の代わりに常時低速モードとなります。

一言で低速モードと言っても、格安SIM会社・プランによって通信速度が異なります。

それぞれの最大通信速度でどれくらいの事がストレスなく操作できるかが気になるところ。

最大通信速度別の使用感は下記の感じです。

感じ方は個人差や状況にもよるので、あくまでも参考程度に見てもらえればと思います。

最大通信速度1Mbps

■問題なく使用できる

  • SNS全般
  • Web閲覧
  • マップアプリ
  • 音楽ストリーミング
  • YouTubeなどの動画再生(標準画質480p以下)

■影響あり

  • YouTubeなどの動画再生(高画質720p以上)※途切れる
  • アプリのダウンロード ※時間がかかる
【参考】低速モード(1Mbps)でできること 出典:楽天モバイル【参考】低速モード(1Mbps)でできること 出典:楽天モバイル
最大通信速度500kbps

■問題なく使用できる

  • SNS全般
  • Web閲覧
  • マップアプリ
  • 音楽ストリーミング
  • YouTubeなどの動画再生(低画質360p以下)

■影響あり

  • YouTubeなどの動画再生(標準画質480p以上)※途切れる
  • アプリのダウンロード ※時間がかかる
最大通信速度200~300kbps

■問題なく使用できる

  • LINEなどメッセージベースのSNS
  • Web閲覧 ※画像の読み込みは多少影響

■影響あり

  • 動画・画像が多いSNS ※読み込みに時間がかかる
  • マップアプリ ※読み込みに時間がかかる
  • 音楽ストリーミング ※音質が落ちたり、途切れる場合あり
  • YouTubeなどの動画再生 ※再生開始まで時間がかかる、途切れる
  • アプリのダウンロード ※ほぼ無理

※感じ方は個人差アリ

バースト転送機能

低速モード時にバースト転送機能を設けている格安SIMもあります。

バースト転送機能とは?

通信しはじめの特定量(主に75~150KB ※格安SIM会社による)だけ高速通信と同じ速度が出る機能。
低速モードのなり始めではなく、各通信処理のはじめ部分に適用。

バースト転送機能が働くのは読み込みはじめの一瞬~1秒程度のわずかの間。

とはいえ、初動時は高速通信なのでWebの閲覧や、LINE、メール、またはTwitterタイムラインのテキストなど、あまり通信量を必要としない処理はストレスを感じません。

実際にOCNモバイルONEやmineoなど、公式サイトやブログに明記されています。

また、楽天モバイルやUQモバイルなど、明記されずともユーザーの実測調査からバースト転送が行われているであろうサービスもあります。

見ている限り、格安SIMの低速モードにおいてバースト転送はスタンダードになりつつあります。

利用シーンを想定して選ぶ必要あり

  • 各最大通信速度でストレスなくできること
  • バースト転送機能

上記を踏まえると、低速モードは意外と使えます。

  • YouTubeなどの動画再生
  • マップアプリの使用

上記の頻度が高いと、低速モードとの使い分けが必要です。

Webの閲覧やメッセージSNS利用がほとんどという場合は

  • 普段は低速モードで利用
  • 遅いなと感じる場合は高速モードに切り替え

という利用方法でOK。

利用シーンを考慮して「低速モードの有無」も格安SIM選びの要素に含めると良いでしょう。

低速モードを有用に活用できれば、安いプランにして月々のスマホ通信費を抑える事ができます。

利用制限に注意

中には、低速モード通信量の制限値を設けている格安SIMがあります。

低速モードの通信量が3日間で300MB/366MBを超えると、より遅い速度に制限されます。

低速モードでラジオや音楽ストリーミング、低画質動画などを流し放置したい人は要注意

■3日間制限を設けている格安SIM

  • IIJmio
  • DMMモバイル
  • イオンモバイル
  • QTモバイル「タイプD」
  • エキサイトモバイル
  • LinksMate

低速モード切替ありのおすすめ格安SIM

現実的に考えると、最大速度200kbpsは実用に堪えません。

ストレスなくできるのは、本当に簡単なWeb閲覧、メッセージSNS、メール程度になってしまいます。

低速モードを選択要素に含めるのであれば、低速モード時の最大速度を一番のポイントにしましょう。

楽天モバイル「スーパーホーダイ」

上記考慮すると、一番のおすすめは楽天モバイル。

低速モード時の最大速度が1Mbps

ほとんどの操作は低速モードでストレスなくできます。

もちろん遅くてストレスがかかるようであれば、高速モードに切り替えれば良いだけです。

  • 通常は低速モード
  • 混雑時は高速モード

上記のように運用すれば、データ通信量は大幅に抑えられます。

また、10分電話かけ放題がついているので、通話料も抑える事が可能です。

■楽天モバイル「スーパーホーダイ」の月額料金

  • プランS(2GB):980円~
  • プランM(6GB):1,980円~
  • プランL(14GB):3,980円~
  • プランLL(24GB):4,980円~

※通話SIMのみ ※楽天会員、長期割、ダイヤモンド会員時の料金

■楽天モバイル「スーパーホーダイ」のメリット

  • 専用アプリ利用で10分以内の国内通話が何度でもかけ放題
  • 余った高速データ通信容量は翌月繰り越し
  • 契約の自動更新なし(拘束期間は長期割内容で選択可)

【公式】楽天モバイル

 

UQモバイル「おしゃべりプラン」「ぴったりプラン」

続いておすすめなのは、UQモバイルの「おしゃべりプラン」と「ぴったりプラン」

低速モード時の通信速度は300kbps程度。

こちらもスーパーホーダイ同様、それぞれに通話オプションがついています。

電話をよくかけるという方は使い方に応じて選択すると、より有効かと思います。

■「おしゃべりプラン」と「ぴったりプラン」の違い

  • おしゃべりプラン:5分以内の国内通話が何度でもかけ放題
  • ぴったりプラン:プラン、オプションによって30~180分/月無料通話が付与

■UQモバイル「おしゃべりプラン」「ぴったりプラン」の月額料金

  • プランS(2~3GB):1,980円~
  • プランM(6~9GB):2,980円~
  • プランL(14~21GB):4,980円~

※通話SIMのみ
※「おしゃべりプラン」「ぴったりプラン」ともに料金は同じ
※「スマトク割/長期利用割引」「イチキュッパ割」適用時の料金

■UQモバイル「おしゃべりプラン」「ぴったりプラン」のメリット

  • 通話オプションつき(5分何度でもかけ放題 or 無料通話付与)
  • 高速モード時の通信速度は格安SIMの中でトップクラス

【公式】UQモバイル

 

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